2011年11月3日木曜日

キラリとひかる

ご飯を食べに行ったとき、前菜で出てくるサラダや突き出しなどの
一品料理がとても美味しいと、そのお店に好感がもてます。

特にランチなどで顕著なのですが、せっかくメインのお料理が
とても美味しいのに、サラダのドレッシングや小鉢などが業務用
の惣菜の味とでもいうのか、余り工夫の無い味ですとちょっと残念な
気持ちになります。

確かに商売でやっているのですから、品数とコスト面の折り合い
というのは大事な事だと思います。
決められた予算の中で一品でも多くつけることが出来たらお客さんも
喜ぶというもの分かります。

ですから、それを否定はしないのですが、そんな中にあって、
きちんと作っているお店の料理、特に前菜や突き出しに手を抜かない
ものを供された時は、ハッとなるし、これから出てくるメイン料理への
期待も高まりますし、なんといってもとても印象に残ります。

以前働いていた職場の近くにあったレストランのランチメニューで
パスタにサラダとパン、デザートとコーヒーが付いてくるセット(確か1,000円)
があったのですが、サラダにかかっているドレッシングは酸味と旨みの
バランスが丁度よく、そのサラダをもっと食べたくなる味でしたし、パンも
フランスパンにチーズが乗っていて、軽くトーストしてあり、とろりとした
チーズが香ばしくて、そのパンだけで白ワインでも頂きたいような一品でした。

もちろん、前座がそんなに美味しいのですから主役のパスタも、
更にはデザートやコーヒーさえも手を抜いてはいません。
これが、とても高いランチなら余り印象に残らなかったかもしれません。
しかし、他のお店と変わらないお値段なのにもかかわらず、
最初から最後まで満足のいくお味だったからこそ、今でも記憶に
残っているのです。

昨日近所のお蕎麦屋さんに行って、ビールとごぼう天蕎麦を
注文しました。

生ビールが出て来てしばらくすると、突き出しが出てきました。
5cm四方の四角い揚げ物で、「豆腐にジャコの衣をつけて揚げたものです」
とのこと。

一口頬張ると、周りが熱々でカリカリと香ばしく塩味の効いたジャコに
中身が丁度良い柔らかさのお豆腐。
絶妙の揚げ加減のその突き出しは私のお気に入りになりました。

もちろんその後に頂いたお蕎麦も言うことはありませんでした。

それにしても、小さい事や細かい事をおざなりにしないというのは
言うは易し行うは難しという事なのかもしれませんが、手を抜かない
という事によって得られるものは、とても大きいものなのかなと思いました。

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