2011年6月29日水曜日

コケティッシュ考

コケティッシュとは・・・

コケッティッシュ【coquettish】フランス語
艶かしい、あだっぽいの意味で女性の粋な美しさや
魅力を表現することば。

そんなコケティッシュという言葉にぴったりの女性をあげよと
言われたら、まず思い浮かぶのが、
若尾文子」さんです。

私が彼女を知ったのは、既に彼女が50代を過ぎてからだったと思います。
しかも、あまり私が観るようなドラマや映画には出演していませんでした。

ところが、その後に1950年代や60年代の彼女の若い頃の映画を
観て、本当に驚きました。
たしかに、歳をとっていても美しい人だとは思っていましたが、
まさか、こんなに魅力的で美しかったなんて!
まさに「コケティッシュ」というフレーズがぴったり。


私が観た映画の中では、純粋な娘役もありましたが、どちらかというと
ちょっと妖艶で小悪魔的な役柄がぴったりでした。
それなのに、ちっとも汚れた感じがしないのが不思議でした。
着物の粋な着こなしも見事。


本当にこんな女性が目の前に現れたら、世の男性は危険だとわかって
いても、ついふらふらとしてしまいそうです。

現在、大人気のNHK朝ドラマ「おひさま」の主人公の現在とナレーションを
なさっています。

私も毎日観て楽しませてもらっていますが、1950年代、60年代の映画を
皆さんにももっと観て貰いたいなと思います。
昭和の混沌としていながらもエネルギッシュな時代を反映した、
とても面白いものが沢山あるのです。

2011年6月28日火曜日

初夏のたより

この季節になると待ちに待った荷物が届きます。

それは、うちの母が自宅の畑で作った苺を使ったジャムが届くのです。

お店で売られているジャムも好きですが、やっぱり母の手製の
ジャムは素朴だけれど苺の味が濃くて大好きです。


この写真ですと、色が良くありません。
もっと紅い色が綺麗なのです。

果肉を余り潰さずに作ってくれるので、フレッシュな感じもあります。

このジャムを味わうと、初夏だなあと思います。
これも私の中では風物詩です。

2011年6月26日日曜日

香り薫き染めて

急に気温が上がったかと思うと、また曇り空で気温が下がったり
中々体調管理の難しい時期です。

梅雨明けはまだ先のようで、湿った日が続くと、
部屋に香りを漂わせて、気持ちを晴れやかにしたり
落ち着けたくなります。

以前は、アロマキャンドルや、アロマオイル、お香も
トロピカルなものやアジアンテイストなものを使っていましたが、
立ち寄った鳩居堂で見つけたお香(線香)を使ってから、すっかり
その自然香料の香りに魅了されています。


名前は「梅ヶ香-うめがか-
すっきりとしたさわやさかさの中にほんのり甘さが漂う、とても上品な香りです。
従来のお線香の香りとだいぶ印象が違います。
サイズも普通のお線香の長さの半分で、ちょっと香らせたい時にぴったりです。

きっとお線香を薫いているというと、何だかしんみりした感じを想像させるかも
しれませんが、全然そんな事はなくて、本当に気持ちの良い香りにとても
癒されています。
何となくですが、ちょっと清められた気分にもなるから不思議です。

先日観にいった「香り展」の影響もあるのかもしれません。

日本のお香にも様々な種類があり、多彩な香りがあるので、
「お線香?」と先入観を持たずに、是非試してみてください。

2011年6月23日木曜日

てぬぐいコレクション

まだ6月だというのに、既に猛暑(酷暑)の予感・・・。

夏は太陽の光が降り注いで、気持ちも高揚し、また
オープンでポジティブになる季節だと思います。

ただし、余りに暑すぎると本当に体調を崩しかねません。

ところで、私は汗っかきで、飲んだ水分が少し
動いただけで、あっという間に排出されるという非効率な体の持ち主。
ましてや、夏は本当に困ってしまうほど、汗をかいてしまいます。

以前は、タオル地のハンカチを使っていたのですが、
手ぬぐいを使い始めたら、手放せなくなりました。

吸水性に優れているのは勿論のこと、洗濯をした後の乾きの
速さたるや、他の生地の比ではありません。

しかも、何度も洗って馴れきた生地の肌触りの良さといったら・・・。

こちらは私の手ぬぐいコレクションの一部です。

藍染めのものなどはかなり何度も洗い込んでいて、だいぶ擦れて
いるのですが、今が丁度肌なじみが良いのです。

今は手ぬぐいもいろいろなデザインのものが出ていて、
一見手ぬぐいという感じではないので、余計に使いやすいかもしれません。

でも、昔ながらの柄もとっても粋で、大好きです。
青海波、鎌に輪にぬで「かまわぬ」、豆絞り、江戸時代に考案された
図柄はただ単に模様ではなく、そこに意味を持たせたものも多いのです。
(皮肉っているものや謎掛けなど)
江戸のテキスタイルは現代にも十分通用するモダンを秘めています。

ところで、てぬぐいって端が切りっ放しになっていますが、
どうしてかご存知ですか?

ああして切りっ放しにしておくからこそ、洗ったあとの乾きが早いのです。
しかも、裂き易いので、何かあったとき、細かく裂いて紐として使ったり
(これは下駄の鼻緒が切れた時に挿げることができた)、包帯などにも
使えます。

どうか、切りっ放してある端をわざわざ縫ったりしないでください。
手ぬぐいの良さが半減してしまいます。

そして散々使い込んで草臥れてきたら、布巾や雑巾としても使えます。

まさに、最後の最後まで形をかえて全てを使い切るという精神。
こんなところにも日本文化の合理性が生きています。

2011年6月21日火曜日

凛々しく

以前も書いたと思いますが、
私は動物の中で一番「」が好きです。

猫の愛らしさもさる事ながら、自由気ままで
さらに、媚びも計算のうちというしたたかさも魅力です。

私は家猫ももちろん好きですが、野良猫も大好きです。

野良猫は一見汚れたり傷ついたりしているのですが、
その凛々しい姿はまさに野生そのもの。


ある日出会った猫も、凛とした姿勢の美しさが印象的でした。

2011年6月20日月曜日

蝋燭ー高島野十郎ー

昨日、和ろうそくの事を書いてふと思い出しました。

高島野十郎(たかしま やじゅうろう)という画家の
蝋燭


孤高の画家といわれた高島野十郎が蝋燭ばかりを描いた連作の中のひとつです。

とても写実的で、本当に炎がゆらめいているようです。

実際の作品を観たことは無いのですが、以前読んだエッセイの中で
この絵について書かれてあり、興味を持ちました。

そのエッセイはこの絵を「怖い絵」として紹介していたのですが、
確かに蝋燭の炎というのはどこか怖さがあります。
やはり、燃え“尽きる”からでしょうか。

そういえば、古典落語にろうそくの火が人間の寿命だったというお話しが
あったはず。

そんな見方をするとぐっと迫力のある絵に見えてくるから不思議です。

ホント、これは「怖い絵」です。

2011年6月19日日曜日

少し前からエコブームの一環で、「キャンドルナイト」という
イベントが各地で行われるようになりました。

電気を消してキャンドルの灯りだけで過ごしてみる。
暗い闇の中に浮かぶ火の灯りは心を沈めてくれる効果も。

私は特にエコロジストというわけでもないのですが、
キャンドルの灯りは好きでした。

キャンドルといえば、アロマが香るものや形が可愛いものなど
種類も豊富ですが、石油を原料としているものなどは消した後の
香りが何となく好きになれないものもありました。

そんな折、旅行先の旅館のお部屋に備え付けてあった
和ろうそく」に出会ったのです。

電灯を消して和ろうそくの灯りだけを点して寛いだ夜は
とても会話がゆったりして心が和みました。

和ろうそくはとても炎の形が綺麗でしかも、光量が強く、
一本だけでも、周囲明るく照らしてくれます。
しかも消した後の香りも気になりません。



それ以来自宅でも和ろうそくを楽しみたくて、燭台を買い
和ろうそくの灯りを楽しんでいます。

今年の夏はこの灯りを点す機会も増えるかもしれません。

2011年6月15日水曜日

そこにある花

東京という都会のイメージは緑が少なくてゴミゴミしている
印象を持たれている方も多いのではないでしょうか。

私も上京するまでは、高層ビル、ネオン、人ごみ・・・と
人工的な物質で出来た街のイメージでした。

きっとTVなどで観る風景がそうした画一的なものばかり
だったからでしょう。
(実際「東京砂漠」なんていう唄までありましたが・・・)

しかし、実際東京で暮らしてみると、意外に緑が多い事に気付きます。
規模の大きい公園も沢山ありますし、街路樹も綺麗に整備されている。
そして、なにより皇居や神社仏閣の占める割合が結構広かったりして。

昔、参宮橋方面から原宿に抜けようと、明治神宮の森の中を通った
時はビックリしました。
まるで山の中の道を歩いているような錯覚を覚えるほどの森林。
一瞬ここが東京、しかも都心をいうことを忘れてしまうほどでした。

ところで、そういったところだけではなく、個人のお宅でもいろいろな
お花や木を庭に植えていらっしゃるご家庭が多く、四季それぞれに
楽しませてもらっています。

今のお気に入りは通勤途中にあるこの花木
ただ、私は花の名前を知りません。
花弁やその散り様(花ごとポトリと落ちる)は椿の仲間かな?

どなたかこの花木の名前知っている方がいらしたら教えて
頂けませんか?

2011年6月12日日曜日

梅雨の花

梅雨に咲く花といえば「紫陽花

道を歩くとそここに紫陽花の花が咲いています。

今年は梅雨が早まったせいか、ちょっと咲き遅れている
紫陽花も見かけます。
この紫陽花の色はいかにもという色合い。
むしむしと湿気の多い空気をこの蒼い色が少し涼しげに
見せてくれているようです。

また、こんな色の紫陽花も。
ちょっと珍しい真っ白な紫陽花。

今年は入梅が早かったこともあり、沖縄では既に梅雨が
明けてしまったとこのと。

関東では梅雨明けはまだですが、この分では早まる可能性も
あるのかと思うと、やはりまだまだ水分が足りないのではないかと
危惧してしまいます。

せめて咲き遅れている紫陽花の花がきちんと咲いて散るまで
梅雨明けしないで欲しいとも思います。

既に猛暑の気配が感じられる日もありますが、
みなさま、体調を崩さないようご自愛くださいませ。

2011年6月7日火曜日

きものはきもの

土曜日に神楽坂の「」さんに伺ったのには
ちょっとしたワケがありました。

それは、新潟の「胡蝶」さんで購入したものに関係があります。

私は頻繁では無いのですが、着物を着ることがあり、
以前、貞さんで下駄を購入した事があるのです。

貞さんの下駄は粋でとても履きやすのです。



そして、胡蝶さんで見つけたのが、綺麗な刺繍が施された「鼻緒」
この鼻緒を見つけたとき、以前貞さんで購入した下駄に挿(す)げたら
とっても合いそう!と、勢いで購入したのでした。

これが以前購入した桐の塗り下駄。
とっても軽くて歩き易いんですよ。
昼から夜遅くまでたくさん歩いてもちっとも足が痛くなりません。

ただ、鼻緒だけを購入したのは良いけれど、挿げてくれるところを
探さなければなりませんでした。
いろいろ考えたあげく、「あ、購入した貞さんに聞いてみよう!」と
思い立ち、すぐメールにて連絡したところ、快くやってくださるとの返事。

そして、先日の土曜日にようやく行ってきたのでした。

ただ、以前購入した下駄にと買ったのですが、他の下駄にも
合うんじゃないか?と思ってしまい、台だけをまた見せてもらうことに。

そうしたら、丁度これから履くのに良い色合いの桐の台を発見。
急遽、こちらにしてもらうことにしました。

こちらも軽くて歩きやすそう。
しかも、刺繍もですが、台の色が薄いので前ツボ(鼻緒を留めているところ)
の深い赤が良い感じで効き色になっています。

以前購入した塗りの方だと台の色がやはり深い赤なので、ツボの色が
引き立たなかったかもしれません。

とはいえ、塗りの方にもいずれは挿げ替えて合わせてみたいと思っています。

2011年6月5日日曜日

神楽坂 貞

神楽坂は東京の街の中でも好きな街のひとつです。

その名の通りかなりの急坂で有名なその街は
花街の原型となったこととしても有名です。

現在では花柳界としての隆盛はなくなったとしても、
路地には石畳に黒塀の飲食店があり、その面影は色濃く残っています。

そんな古の日本文化が色濃く残る街にも関わらず、
神楽坂にはフランス人が多く住んでいると聞きます。

「日仏学院」や「アテネフランセ」などフランスにゆかりの
ある場所が存在しているからでしょうか。

しかし、それだけではなく、神楽坂の石畳や入り組んだ路地、
急な坂という街の風景がフランス人の郷愁を誘うのかもしれません。

そんな神楽坂には様々なお店が軒を連ねています。

先ほどお話した通り、黒塀の懐石料理店からフレンチ、イタリアン、
はたまた、気軽に立ち寄れるビストロに美味しいお蕎麦屋さんetc・・・。

神楽坂も歩けば歩くほどいろいろなお店に出会える街です。

そんな中で、私のお気に入りは
」さんです。


神楽坂を登って、赤城神社の少し手前の道を左に曲がったところに
ひっそりとあるこのお店。









中に入ると・・・・



いろいろな雑貨が並びます。

主に取り扱っている商品はオリジナルの靴。
さらには、オリジナルの下駄。
着物のハギレで作った小物類etc・・・。

「貞」さんがセレクトした職人さんの商品が綺麗に並んでいます。

私が始めて「貞」さんで購入した商品はハギレで作ったがま口。
余りにその生地が気にって、その後それと共布で化粧ポーチを
作って貰いました。

その後も、たまに立ち寄って少しづついろいろな物を購入しています。

今回購入したのは・・・

夏にぴったりの金魚柄のティッシュケース。

手ぬぐい、扇子、ティッシュケース。

私の夏の三役が揃いました。


Open
12:00~19:00
12:00~18:30(祝祭日)
http://www.sadakagura.com/

2011年6月2日木曜日

agnès bの壁

ふと通ったマンションの壁が・・・
agnès bになっていた。



でも、あのモチーフはヤモリではなく、「トカゲ」なんですって。
じっとしている時と俊敏に動く二面性を気にって、デザインモチーフにしたそう。
やっぱりアーティストって変わってる。

日本ではヤモリを漢字で書くと「守宮」
ヤモリは人間への攻撃性が低く家の害虫を捕食してくれるということで、
家を守ると言い伝えられてきました。
(何でも邪気のある家には住まないという言い伝えまであるとか)

ヤモリに守られたマンション、良いですよね。