2011年12月5日月曜日
選択の科学
昨夜たまたまTVをつけたら「コロンビア白熱教室」という番組をやっていました。
コロンビア大学での講義の模様をそのまま放送したものです。
講義テーマは「あなたの人生を決めるのは偶然?選択?」
11月27日に放映されものの再放送です。
コロンビア大学のシーナ・アイエンガー教授が「選択」するということについて、
様々な角度から語り、生徒に質問をなげかけます。
例えば、最高のリゾートで最高のサービスを受けられる最高級のホテルに
招待します。但し、ひとつ条件があります。
それは、そこから一生出られないということ。
そんな条件ですが、この申し出を受けたいという人はいますか?と生徒に問います。
結果は、1名を除いて誰もその申し出を受けるとは言いませんでした。
それはやはり、どんなに素晴らしい場所で一生食べる事にも困らず、気持ちよい
生活が出来ると保障されていても、「自由」が無い場所には人は行く事に抵抗が
あるということを示しています。
「自由」を「選択する自由」と言い換えた方がより分かりやすいかもしれません。
どんな事であれ、人は自由に選択する事を生まれた時から欲しているのだ、と
教授は説きます。
よく我が子にお父さんは「パパ」お母さんは「ママ」と先に言わせようと
一生懸命に語りかけますが、赤ちゃんが必ず最初に示すのは「要る」か「要らない」か
という意思表示だそうです。
教授はこれは人間に限った事ではないとも言います。
動物も選択をすることを根源的な欲求としてもっていると。
動物園の動物は外的に襲われるリスクもなく、エサは十分に与えられ、衛生状態も
良好に保たれているにも関わらず、野生動物より圧倒的に寿命が短いそうです。
それは野生のときのような「選択」が出来ない事によるストレスが原因だそうです。
特に戦後生まれの日本人は、比較的自由に選択する権利を
与えられてきたと思います。
それこそ、それが恵まれた状況という事すら意識しないほどに。
人は時として第三者が何故そんな苦難な道を選ぶのか?と不思議に思うような
人生を歩きだすことがあります。
しかし、他人からみたら不思議に思うことでも、本人にとっては様々に考えて
自分で「選択」した結果のことであるならば、やはりそれは間違ってはいないと
思うのです。
何かを選択する時、いろいろと世間の目や思惑などが気になることが
あるかもしれませんが、本当にやりたいこと、行きたい場所であるならば、
人が何と言おうと突き進む方が良いのだなと考えさせられました。
この番組は今度の土曜日(日曜深夜)に二回目があるそうなので、
今度は録画して、もっとゆっくり観てみたいと思います。
NHK(Eテレ)
「コロンビア白熱教室」-選択しているのは本当にあなた自身?-
再放送:12月10日AM0:20~AM1:20
http://cgi4.nhk.or.jp/hensei/program/p.cgi?area=001&date=2011-12-04&ch=31&eid=34875
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