2011年7月27日水曜日

丁子屋

谷中のへび道の少し手前にあるお店「丁子屋(ちょうじや)」さんに
散歩がてら行ってきました。

こちらは明治28年創業の老舗の染物屋さん
(洗い張りなど着物の洗濯もされるいるそう)



お店の佇まいも根津あたりの老舗の風情満点。

中に入ると、様々な柄の手ぬぐいが所狭しと並んでいます。
その他にも更紗で作られたポーチや扇子などなど・・・。

私の目当てはもちろん、「手ぬぐい」
ホント夏になるとついついいろんな柄を買ってしまいます。

今回はこの三種類。

中でも一番手前の骸骨が陽気に踊っている柄は
面白さ優先で買ってしまいました!

これから夏の祭りや盆踊り大会の時期ですが、
骸骨も踊りだすほど陽気なお祭りだと楽しいですね。

染物・洗張 丁子屋
東京都文京区根津2-32-8

2011年7月23日土曜日

二木の会

東京は丸の内に、新丸ビル(新丸の内ビルディング)というビルがあります。
皇居のお堀に面している歴史あるビルディング。

2007年に改築され、新しく生まれ変わってからは、
おしゃれなお店が沢山出店しています。

そのビルの七階にあるBAR「ROCK AROUND THE CLOCK」で、
毎月第二木曜日に開催されている「二木の会(にもくのかい)」に行ってきました。

二木の会とは、毎月第二木曜日に月替り交互に、二つの蔵元が
自慢のお酒を供するイベントで、山口県の獺祭(だっさい)を造っている
旭酒造さんと、新潟県の鶴齢(かくれい)を造っている青木酒造さんです。

普段、そのバーはRockな音楽がかかるバーなのですが、
毎月第二木曜日は日本酒を楽しむスペースに変わります。



私は、新潟生まれ、新潟育ちにも関わらず、日本酒が
あまり得意ではありませんでした。
あのアルコールの鼻に抜ける香りがあまり好きではなかったからです。

ところが、ふとしたきっかけで、獺祭を飲む機会があり、
飲んでみたところ、余りの美味しさに驚きました。
私が苦手としていたアルコールの香りがなく、こっくりとしていながら
さっぱりとした味がするするすると喉を伝っていったのです。

え!?日本酒ってこんなに美味しいものだったの?
と改めて知る事が出来、その後は友人と日本酒の
美味しいお店に行ったりするまでになりました。

そうなったら地元新潟のお酒で美味しいものを探さないわけにはいきません。
しかし、さすが日本酒の名産地だけあって、種類の多さに改めて驚くばかり。
そんな中、二木の会の存在を知る事になったのです。

そんなわけで、先週は丁度青木酒造さんの出番という事で、
友達と行って来ました。

同じ銘柄であっても、その種類の多さに驚きます。
でも、一杯400円~600円(ハッピーアワーのものなら300円!)で
いろいろと楽しめます。

さんざん迷って決めたのは・・・
「鶴齢 吟醸生酒」

私の好きなさっぱりとして喉にするする流れていく感じが最高!
辛味も少なくて、日本酒初心者には丁度良い感じでした。

そうそう、青木酒造さんといえば、GWに行った塩沢町にある蔵元です。
牧之通りに面した佇まいは伝統に裏打ちされた職人気質を
物語るようなお店で、街並みとあいまって、なんとも言えない
風情を醸し出していました。

日本酒を敬遠していた方、または余り飲んだ事のない方も、
毎月第二木曜日に新丸ビルに行ってみてはいかがでしょうか?
とっても美味しいお酒が気軽に楽しめますよ。

「Rock Around the clock」
「二木の会」
「青木酒造」

2011年7月21日木曜日

うてなの花

この季節ならではのお楽しみ。

先週の日曜日、早朝5時に起きて蓮を観に早朝散歩に出かけました。

朝5時とはいえ、この季節ですから、すっかり辺りは明るく、
もう少しすると日差しが強くなる気配がありますが、それでも
まだ、清々しい空気に満ちています。

先日まではまだ蕾だった蓮もかなり咲いており、満開の見頃が
近づいています。


池一面の緑の中に桃色の花がそこかしこに。
緑と桃色のコントラストにうっとりしてしまいます。


まさにお釈迦様が座るに相応しいような咲き方だと思いませんか?

咲き始めの花弁を広げ始めたところの丸みがなんとも可愛い。

こうしてみると、いろいろな角度によって、色や形が全く違ってみえます。
だから見飽きないのかもしれませんね。

やはり早起きは三文の得ですね。

そういえば、7月20日より東京国立博物館では
「空海と密教美術展」が開催されております。

美術展を観たあとに不忍池を散策すると、極楽浄土の世界に
浸れるのではないでしょうか?

東京国立博物館
東京都台東区上野公園13-9
OPEN:AM9:30~PM5:00(入館は4:30まで)
http://www.tnm.jp/

2011年7月18日月曜日

とうろう流し

この時期、不忍池で行われる行事のひとつに「とうろう流し」があります。

戦没者供養で始められたという「とうろう流し」は夜の7時から始ります。


昨夜、夕涼みがてら行って来ました。


近くには露天も出て大変な賑わいなのですが、弁天堂にてご供養のお経が
始ると、一転厳かな空気が漂います。

やはり慰霊の意味(今年は震災で亡くなった方々への思いも含めて)が
あるせいか、一層祈りに切実な思いがこもっていたのではないでしょうか。

ご供養の後、ボートに灯篭を積み、池の四方に漕いでゆき、
そこから火を点しながら流します。

街のあかりが少しはあるものの、辺りは濃い闇に沈み灯篭の明かりが
ゆらゆらと儚げに揺れています。


東京のお盆の風景は情緒的で幻想的でした。

2011年7月17日日曜日

鎮魂の踊り

佃島という街をご存知ですか?

「月島」という駅が最寄の駅になるのですが、「もんじゃ」のお店が
数多くある事でも有名な東京の下町です。

下町とはいえ、銀座や築地に程近く、リバーサイド開発に伴って
高級高層マンションが続々と建設されており、昔ながらの風景と
現代的な風景が隣り合わせにある独特な景観をもった街です。

そもそも佃島(現:佃)という街は徳川家康が関東へ下降する折、
摂津国佃村(現在の大阪府大阪市西淀川区佃)の漁夫33人が江戸に移り、
砂州に百間四方の土砂で埋め立てて拡張し、築島し定住することになった島
を故郷に因んで「佃嶋」(つくだじま)と命名したとのこと。

とても歴史のあるエリアなのです。

その佃島には無形文化財として伝承されている
佃島念仏踊り」という盆踊りがあります。



念仏踊りは明暦の大火(振袖火事)で消失した西本願寺別院
の再建が起源とされていますが、また隅田川上流などで罹災した
人が漂着したことから無縁仏を弔うための踊りとして現代に伝わっています。


私は縁あって地元の方と知り合い、ここ数年「佃島念仏踊り」に
参加させて頂いています。

この踊りは独特で、太鼓と単調な唄(いかにも鎮魂の唄という音)
に合わせてシンプルな振り付けを延々と繰り返し、30分程踊っても
数メートルくらいしか進まないほどゆっくりしとした踊りです。
この振り付けがシンプルなだけに難しく、その場では出来るのですが、
一旦、それを後から踊ってみようとすると難しくて出来ません。

この踊りは無縁仏を弔うという主旨のとおり、無縁仏を弔う祭壇が組まれており、
踊る前や後に必ず、お参りをするのがしきたりです。
今年は東日本大震災で亡くなった方々の祭壇も別に組まれており、皆さん
熱心にお参りをしていました。

盆踊り大会などというと、露天が出たり、ワイワイ賑やかなものが多い
と思いますが、こんな大都会の中にひっそりと息づいている江戸の形を
そのままに留めた踊りはとても貴重なものです。

もう今年は終わってしまいましたが、江戸の空気を感じに来年あたり
出かけてみてはいかがでしょう。


「佃島念仏踊り」に関して詳しくは下記をご参照ください
http://www.bonodori.net/zenkoku/tsukudajima/tukudajima_top.html

2011年7月11日月曜日

夏のひかり

とうとう関東も梅雨が明けてしまいました。

入梅が早かったので、予想はしていましたが、
やはり夏の暑さが体に堪えます。

夏至もとうに過ぎて、日に日に陽が落ちるのが早くなっている
とは思えないほど、日が暮れるのが遅いように感じられます。

既に夕方の5時過ぎなのに、まだまだ陽は高く、空も青々としています。

木漏れ日も、真昼の刺すような光ではないものの、まだまだ勢いがあります。


けれど、やっぱり影が濃くなっています。

光と影のコントラストがくっきりと映える季節は夏ならでは。
こんな時の移ろいの景色を楽しめるなら、暑さにも多少目をつぶりましょうか。

2011年7月5日火曜日

朝顔

朝顔というと小学校の夏休みを思い出します。

絵日記を描くためだったか、自由研究だったか(記憶がおぼろげ)
朝顔を育てた事がありました。

私は自らを「茶色の指」を持っていると称しているほど、
植物を育てるのが苦手。
(「緑の指」を持っている人は上手に育てるのですって)

そんな苦手意識がなかった子供の頃、教わった通りに
鉢植えにして育て始めました。

種を土の中に埋めて数日経つと、芽が出て、二葉になって・・・。
みるみる育っていく様は、本当に毎日観察しても飽きないほどでした。
蔓が延びてくると、母が支柱を用意してくれ、うまく巻きつくようにしてくれました。
そんな甲斐あって、見事に花が咲いた時は、本当に嬉しく、充実感も一杯でした。

そんなことがあったなら、もっと植物を育てるのが好きな子に育つかと思いきや、
その後は眺める専門になりました。

ところで、通勤路にあるうなぎ屋さんの側面の壁には
朝顔がびっしりと葉を茂らせています。

今年もちらほら咲き出しました。

ああ、本格的に朝顔の似合う季節、夏がやってきたのですね。

2011年7月4日月曜日

Menthe à l'eau

既に十年以上も前ですが、フランスに旅行した時のこと。

パリから北西へ30kmのところに、オーヴェル・シュル・ロワーズ
という村に行きました。
この村はヴィンセント・ヴァン・ゴッホ終焉の地とされているところで、
ゴッホと弟テオのお墓があることでも有名です。

そんなにゴッホの絵に思い入れがあったわけではないのですが、
一緒に行った友人がどうしても行ってみたいという事で出掛けたのでした。

本当に素朴な田舎町でフランスの乾いた空気と太陽の光が
木々や花々を明るく瑞々しく映していていました。

お墓に行ってみようと村の小道を丘の方歩いていくと、
突然広い麦畑が視界に拓けました。
丁度季節は6月初旬。
あたりは小麦の穂が金色に輝いて、まさにゴッホの絵そのものの
光景がそこにはありました。

驚いたのはゴッホのあのタッチは特にデフォルメされていたわけでは
なかったということ。
本当にゴッホの絵そのままだ!・・・と驚くと同時に物凄く感動した
事を覚えています。

村の墓地はそんな麦畑の中に作られていました。
村の人たちと一緒に埋葬されているゴッホとテオの
お墓は二人並んでいました。
蔦で覆われたお墓は何だか二人にぴったりのお墓で、誰が
供えたか分かりませんが、ひまわりが一輪手向けられていました。
蔦の緑とひまわりの黄色のコントラストが本当に美しかった。

とても天気がよく、本当に真夏のようで、いくら空気が
乾いているからといっても、歩くたびに汗が噴出してきます。

そんなお墓参りや散策を終えた後、立ち寄った小さなカフェで
飲んだのが「Menthe à l'eau」(マンタロー)、ミント水です。
ミントのシロップをミネラルウォーターで割ったものですが、
ミントシロップが甘すぎず、爽やかな薄荷の味に、吹き出た汗が
サッと引いていくようで、本当に美味しかったのです。

それまで特にミント系の飲料は好きでは無かったのですが、
この日を境に、大好物に。



そして、先日友人宅に伺ったところ、フランスのミントシロップで
Menthe à l'eauを作ってくれました。

これを飲むと、本当にあの日の風景、風、光、味が鮮明に蘇ってきます。

2011年7月3日日曜日

もうすぐです

7月の中旬から下旬になると、見頃を迎える花があります。

その花は私が一番好きな花「」です。

この地に移り住んでいろいろ良かった事がたくさんありますが、
その中のひとつに、不忍池の蓮を早朝に観ることが出来るという
ことがあります。

蓮の花は明け方に咲き始め、朝の七時頃には見頃を向かえ、
九時には閉じ始め、お昼頃にはすっかり閉じてしまいます。


まだ見頃には早いのですが、既に不忍池は一面の蓮の葉に覆われていました。

そして、もう辺りには蓮のあの甘い香り(蓮の香りも大好き)が漂っていて、
ああ、もうすぐこの池に、あの桃色の花がそこかしこに咲くのだなあと
思って、わくわくしてしまいました。

近寄ってみると、もうすぐだよと言わんばかりに桃色の蕾が・・・。

今からとっても楽しみです。