2012年3月29日木曜日

おとなのけんか

こどものけんかに親が出て?

<あらすじ>

こどもたちのけんかで片方が怪我をした事からその親たちが
話し合うために集まります。

片やリベラルな知識層、片や弁護士と投資ブローカの富裕層。
どちらも常識的で大人な対応を常にしているであろう二組の夫婦。
今回もお互いが状況を冷静に判断して、大人な対応で話し合いが
進むかに思われたが・・・。

この映画の主要登場人物は4人。
場面もほぼ室内。

こんなシンプルな状況と設定。
それが、物語が進行するにしたがって、どんどん濃密なやりとりへと
展開していきます。

リベラルで知識層な夫婦は、当初、怪我を負わされた側にも関わらず、
一方的に相手を攻めるのではなく、極めて中立的に話をしようと努めます。

富裕層な夫婦も怪我を負わせてしまった事を心から詫びて、冷静でいてくれる
相手の夫婦に対してとても低姿勢かつ好意的な態度で接しています。

しかし、言葉の端々に少しづつ険が混じるようになり、話し合いは思ったように
進まず、少しづつ会話や態度、場の空気が軋み始めます。


常識人として振舞っていた二組の夫婦が、どんどん本性を曝け出して
取り乱していき、軋みがだんだんと修復出来ないほどの決裂を生む
に至るまでの展開が、本当にスリリングで面白い。

79分という短い映画ですが、内容は時間が長いだけの大作映画より
濃密で、しかもヘタなサスペンス映画よりもハラハラドキドキ、そして
至るところに笑いのツボが!

この物語の原作はNYやロンドン、パリで大成功を収めた舞台劇だそうで、
確かに、4人の会話がほぼ全てといって良いと思います。

しかし、私は映画ならではのファーストシーンとラストシーンがあることによって
よりこの物語に示唆と皮肉とほのぼのとした味わいを加えることに成功している
と思います。

この映画を観る少し前に昨年公開された「ゴーストライター」という同じ
ロマン・ポランスキー監督の作品を観ていたのですが、全く違ったタイプの
映画で、これはこれで、また本当に面白い第一級のサスペンス映画でした。

しかも、ポランスキー監督は御歳78歳。
同じ監督がこれだけ違う物語を立て続けに撮れるということも
また、驚異的だなと思います。


おとなのけんか
http://www.otonanokenka.jp/site/

2012年3月27日火曜日

蓮茶

お茶にもいろいろありますが・・・。

不忍池の近くに住んでいるせいではありませんが、
蓮茶」が大好きです。

ずっと以前にベトナム料理を食べに行ったお店で飲んで、
すっかり蓮茶が好きになりました。


お花のお茶は数々ありますが、ジャスミン茶は少し
香りがきつ過ぎるので、好きなタイプと嫌いなタイプがあります。
(ジャスミンが軽く香るのは大好きなんですけど・・・)

その点、この蓮茶はなんともいえない蓮の香りが
口中に広がり、味もあさっりしているので飲みやすいので
大好きです。

もちろん、蓮は観るもの大好きなので、今から初夏の季節が
待ち遠しいです。

とはいえ、今は蓮茶を飲みながら桜を待っているところです。

※そういえば、先日の「アド街っく天国」(テレビ東京)は上野桜木
  でしたね。ご近所の街角が沢山紹介されていて面白かったです。

2012年3月13日火曜日

ilove.cat

カワイイ!
猫サイトを発見しました~。
(画像はサイトからお借りしました)
その名もズバリ「ilove.cat

猫×クリエイターをテーマにしたWEBサイトです。
猫好きのクリエイターが集まって情報発信しているサイトとのこと。

様々な業界のクリエイターの方々がご自分の飼っている猫について
いろいろ語ったり、また、猫に関するイベントの告知や、猫にまつわる
商品のTopicまで掲載されています。

本当に猫を愛し愛されている様子がしみじみと伝わってきます。
どの子もホント愛らしい。

まだ全部の方の記事を読んだわけではありませんが、
捨て猫の里親制度を利用したり、友人から貰い受けて
て飼う事になった方が結構いるのはちょっと意外でした。

クリエイターってオシャレな感じだから血統証付きのブランド猫を
飼っているイメージがあったからかもしれません。

でも、逆に何かをクリエイトされている方々はセンシティブな人が
多そうだし、ブランドに惹かれるより、いろいろな背景を背負った
子の方に魅力を感じるのかもしれないなとも思ったりしました。

私は全くクリエイティブでもセンシティブでもありませんが、
やっぱりちょっとクセのある面構え(?)と野良的たくましさの
ある子のほうが好きです。

なので、このサイトの写真や文章を読んでいると、
心が休まります。

「ilove.cat」
http://ilove.cat/ja

2012年3月11日日曜日

本当の強さ

年月の経つのは早いものですね。

東日本大震災から今日で一年。

被災地だけでなく、日本人、もしくは日本で暮らしている全ての人たちにとって、
今日は様々な思いを巡らせる日になっているのではないかと思います。

私も一年前の状況を思い出すと、様々な情景や感情が去来します。

私個人は直接大きな物理的被害を受ける事はありませんでしたが、
日本自体が様々な面で変化をよぎなくされた一年ではなかったかと思います。

それこそ、被災された地域や方々にとっては筆舌に尽くしがたい
困難の連続の日々でしたでしょうし、また現在も様々な状況と
闘っていらっしゃると思います。

なかなか一般のメディアでは伝わっていないようですが、
風評被害における差別も横行していると聞きます。

科学的検証もさることながら、被災地や被災者の方々に本当に寄り添う
ということを改めて考える必要があるのかもしれないと思います。

とはいえ、被災地から遠く離れた場所にいると、日々日常の生活に
追われて被災された方々の思いに寄り添うことの難しさも痛感します。

ただ、思うのは批判的な態度や攻撃的な言葉ではなく、
自分の口から出る言葉、もしくは態度が少しでも相手に対して
優しいものであればと思います。

つい、批判や非難は簡単に口を突いて出てきてしまいそうになるけれど、
そこを踏ん張って自分の感情に流されない強さ、本当の優しさというものを
考えていかなければならないとも思うのです。

2012年3月6日火曜日

梅は咲いたか

“桜はまだかいな~”と続くお馴染みの端唄。

そんな端唄の出だしを口ずさみながら、ふらりと湯島天神へ。

正式名称は「湯島天満宮」通称「湯島天神」
かの菅原道真公を祀ってあるため、受験シーズンには多くの受験生が参詣します。


受験シーズンと時期を近しくしてあるのが、「湯島天神梅まつり
湯島天神境内に植えられた梅の木々が花をさかせ、その可憐な花と
芳しい香りで人々を魅了します。


例年であれば満開の時期なのですが、今年は開花が遅れているためか、
私が行った時はまだ満開には間があるようでした。


しかし、実は梅の花は咲き始めを見るのが良いそうです。
というのも、先に咲いた花びらは大きく形も整い、雄しべ雌しべも太く真っ直ぐ
勢いよく伸びています。
それは、先に咲く花は葉が茂っている夏の時期に光合成で蓄えられた栄養素
ふんだんに得ることができ、その分、遅く咲く花は栄養が行き渡らないのだそう。
一ヶ月もかけて咲く梅はその違いが顕著に出るのだそうです。
(これは「美の壷」の受け売り)


梅といえば、私の実家では毎年お正月に母が梅を咲かせていました。
大きい植木鉢にかなり大ぶりでしっかりした幹の盆栽を紅白二鉢。


まだ時期には早いので、暖かい部屋に入れて、せっせと霧を吹き
お正月に花が咲くように丹精していたものでした。
なので、お正月といえば、梅の香りなのです。
しかし、母も歳をとってしまい、大きな鉢を持ち運べなくなってからは
お正月に梅の香りを感じることが出来なくなりました。


毎年香っていた香りが感じられないのはさみしいですが、いつか私が
代わって梅を咲かせてみたいなと思っています。


湯島天神梅まつり
http://www.yushimatenjin.or.jp/pc/ume/index.htm

2012年3月2日金曜日

視線を切り取る


写真のグループ展に行ってきました。

以前一緒に働いていた方が写真を勉強していて、
そのクラスの方々と開催した展覧会です。

一年前のグループ展にも、ご案内を頂き行きましたが、
今回はどんな感じの作品を出品したのかとても楽しみでした。

「写真」というのは、レンズから見えたもの切り取った瞬間ですが、
そのレンズから見えた視線が、それぞれの思いや、感覚、
果ては思想までもを捉えているので面白いなと思うのです。

絵画などは、それがもっと極端に分かりやすく反映されていると思うのですが、
写真は、一見何気ない風景であったり、物体であったりするだけに、
その被写体を通して立ち昇る思いがとてもさり気ないのに、強く印象付け
られることが多いような気がします。

その人が撮った写真を見ると、その人そのものを視ている気がする
時があるのは、そのせいでしょうか。

さて、友人の作品ですが、
大きな木々が並ぶ公園の向こう岸を四季の移り変わりを通して見つめた連作。

(Photo by Okamoto)

三枚×4枚で構成されたその風景は、時に子供を連れた家族が遊んでいたり、
池に鴨の群れがゆったり泳いでいたり、その後ろには萌えるような緑の季節から
ゆっくりと黄色に色付き、山吹色から朽葉色になり、そしてすっかり葉を落とした
裸木の季節へ。

色のグラデーションとその風景の中の人間や動物のさり気ない配置に
ゆったりとしていながら、真っ直ぐに見つめられた思いが映し込まれていました。

普段は物静かなタイプの彼の素直さや思いを饒舌に語っている
作品だと思いました。

それにしても、出品している方々それぞれ個性的で、一枚の写真に
込める気持ちが溢れる作品ばかり。

皆一様に暖かい視線で世界を見つめていることに、仕事でささくれていた
気持ちが緩んでいきました。

今度の日曜まで開催されていますので、新宿におこしの方は
立ち寄ってみてはいかがでしょうか?

PHat PHOTO 10Aクラスグループ展
bottle message-想いをのせて-
http://www.placem.com/